-Smoggy Overdrive-
こんにちは。
暖冬とはいえ、寒いものは寒い!!
雪が降らないニュースみると、地元新潟のスキー場がまた大変なのだろうなと心配です。
さて本日はタイトル通り先日発売開始された
Y.O.Sギター工房オリジナルエフェクター
「Smoggy Overdrive」
暖冬とはいえ、寒いものは寒い!!
雪が降らないニュースみると、地元新潟のスキー場がまた大変なのだろうなと心配です。
さて本日はタイトル通り先日発売開始された
Y.O.Sギター工房オリジナルエフェクター
「Smoggy Overdrive」
コチラの製品についての、
私目線での製作秘話や、
実機を使用してみた感想です。
安心して下さい!
長文ですよ!
製作が決定されるまで、、、
ある時-HATA-の営業隊長が私に紹介したい人がいると話を持ちかけてきたのが全ての始まり。
既に私の事を紹介していて、私の作った製品も見せてある上で相談があるとの事でした。
静岡県の工房さんとの事で、てっきり電話で~と思いきや・・・
実際に会って話したい、思いを伝えたいという事で来社する事に。
この時点で並々ならぬ強い思いを感じました。
実際に会い、あれやこれやと私の製品についてのお褒めの言葉を頂きつつ、
私にとって強く記憶に残ったのは、
「儲ける儲けない赤字黒字は全く抜きにして、長年夢見た思いを形にしたい、
その思っている製品には中村さんの作る製品が必要で、なんとか協力して欲しい」
実際には少し違いますが、私の頭の中で纏まったのはこういう言葉でした。
本当に熱く語られ、静岡から足を運んでまで伝えたかった思い。
完全に私はノックアウト。
仕様や販売(予定)価格を打ち合わせした瞬間に、
完全なる赤字になるだろうと一瞬で分かる程の価格設定
だった事も覚えています。
それほどまでに「自分の思う最高の一品を出来る限りお客さんに使ってみて欲しい」という思いが
それはもう、言葉で言い表せない程に伝わってきました。
EF製作をされている方々なら一発で分かるであろう
手の込んだ仕様と使う部品や私のケースや裏蓋2枚。
私にEF筐体の見積りをした事のあるお客さんならば部品だけでどの暗いの費用が発生するかも想像が付くと思います。
しかし私も私なりにこの方の夢を叶えてあげたい思いが強く、
販売価格を元に再計算、もちろん一回で製作する数も超変動。
更にお気づきでしょうか?
このエフェクターに使われている「ノブ」も専用設計のYOSオリジナルとして弊社製作品です。
つまり、1つの筐体に
「本体ケース1、裏蓋2、ノブ3」
加工内容は
「完全なA5056からの削り出し、表面切削スピン加工、アルマイト、シルク印刷」
穴明け自体は同じケースに同じ位置で最初にマシニング(MC)で明けるので無料というか特に費用は発生してませんが、
それでもハッキリ言っちゃうと5セット~10セット程度では、単価でも4万~5万します。
(それでも安いですけどね)
この時点で、使うケース(部品)だけで現在の完成品販売価格を超えますよね。
普通ならばこの時点で私もお客さんも諦めます。
だがしかし諦めなかったYOS(吉田さん)!!
既に吉田さん側のコストを聞いている時点でこれ以上は無理させられない、
無理させたくない・・・
私は考え、どうやったら価格が下がるのかを率直に伝えました。
出来る限りの頭をフル回転させた方法、それこそ業界の裏ワザに近い方法も使い、結果的に・・・
・同材料を使う他社の製品と一緒に筐体用材料を仕入れて材料費削減、
(数十トンの材料仕入れにする事で通常の1/5に)
・本体+蓋+ノブの同時期製作をする事で稼働待機期間を無くしコスト削減、
(機械は材料が変わる度に入念な掃除や刃物変更を行う為3~5時間がかかるので一気に同じ材料を使う製品を加工すればそれが必要なくなる)
・アルマイトの仕様を変更する事で更にコスト削減、
(これは詳しく言えませんが、本当はもう一手間かかった仕様でしたが削減不可だったので変更に)
・弊社他製品、数万個のアルマイト、シルク処理のタイミングで一緒に行う事によるコスト削減、
(同じ色、工法を行う他社&他者製品と一緒に行う事で元は数個の処理費を数万個の単価処理費と同様に)
・私自身が協力企業全社の社長と打ち合わせしてお客さんの思いに賛同してもらい少しでも頑張ってもらう
(このやりとりは絶対に言えません(笑)
細かい部分はまだありますが流石に全部言えませんが、
工場関係者には何故か音楽・楽器好きが沢山います。
(後は日頃の付き合い方や人情)
ムチャクチャな願いでもすぐに伝わって、みんなが私に協力してくれた事は奇跡です。
協力してくれた関係者は大小企業合わせて約40人!!
(筐体処理などを行う作業者(社員さん)にも一人ひとり私自ら個別に話をしました)
もちろんこれ等を行うにはYOS(吉田さん)側にもリスクはあります。
・製品発表予定の時期は完全に無視、
・「他の大量製品と一緒に」という点はその他製品の注文が出るかどうか完全に運任せ
・本来は月ごとに振り分けられる発注タイミングも「一度で」行う為特定の月のみ支払いが超多額になる事
結果的にこれら全てをYOS(吉田さん)は了承してくれました。
そして実現し、完成したのがこの
「Smoggy Overdrive」
詳しい部品価格はもちろん非公開で言えませんが、
現在、HATAオリジナル筐体として予約販売している筐体価格と比べたら
ありえない価格に下げられました。
それでもなお、
販売価格に対しては厳しい価格に代わりなく
お店への卸しなどを考えたら目も当てられません。
なので本当に最初の打ち合わせ時に伝えられた通り、
「頭ではこんな凄い物が出来ると考えられているのに実現出来なかったのは、
今までこの物を作る為の人や製品に巡り合わなかっただけであり、
実現出来るなら、ただただ仕事ではなく沢山の方に作り上げた製品を使ってもらいたいだけ。
それをするには無情にもお金が発生し、ビジネス上避けられない費用が発生しているだけの事、
儲けなんて二の次です。」
という事ですね。
失礼ですが、
夢を叶えるためならば出来る事を何でもするなんていう・・・
こんな人、初めて出会いました。
口ではなんだって言える、
口では偉そうな事言う人なんてザラに居ますが、、、
実行に移してしまう人は、私の人生で初めて見ました。
・通常ではありえない製品の動き
・通常ではありえない人情や優しい思いやり
・熱き思いを実現しようとする関係者
もうね、ただただ感謝と感動ですよ。
完成品写真などをYOS(吉田さん)から送られてきて、
関係者全員に送った時の感動と歓喜は凄まじかった!!
打ち合わせから完成まで半年で出来た事も奇跡ですね。
さて、ここまで書いてからの~・・・
「Smoggy Overdriveを使ってみた感想」
です(笑)
これは私個人の感想ですので、
「音」である以上は受け止め方は人それぞれだと思っています。
まずは、
「コンパクトエフェクターで今までこんな音を出せる物はなかった」
高い機材や高価(このEFと比べて)ならば出せる(かも?)しれない音でしょうが、
たった1つのこの小さなコンパクトエフェクターで出ている音とは思えませんでした。
ノイズキャンセルも無いのに、ノイズがほぼ無い。
ゲインフル10ですら少しノイズが出るくらい。
更にゲインの効き方が半端じゃない。
・0~2にすれば原音を変化させずに音を太く出来る。
・4~6では気持ちいいオーバードライブサウンド、正にクランチ。
・フル10ではリードやソロで使えるレベルの音になる。
(流石にハイゲインとまではいきません)
次にトーンノブを回す事での高低域の変化ですが、
これはもうゲインとの組み合わせで、
ジャズからブルース、ロックまでのサウンド全てに使える音に出来る。
そのレンジも凄まじいです。
図太い音から~超ギラギラの音まで。
文才の無い私が記事として説明するとこんな感じにしか表現出来ない(笑)
既にあーだこーだとSNSで言われていますが・・・
音楽やってる方々なら分かりますよね?
良い意見も、悪い意見も、
百聞は一見に如かず!!
己で確かめるしか無い!!
という事です。
とはいえ情報を知りたい方が沢山いるのも分かります。
~ここからは個人的な記事です~
今後機会があれば、HATA営業隊長に動画作ってもらおうかな。
(勿論個人的にね)
こちらの「YOSブログ」にも書かれている通り、
今回の初回ロット分が売り切れたら次回生産があるかなんて全く保証されていません。
売り切れたらそれまでの可能性もじゅうぶんあります。
Y.O.Sギター工房ブログ
こんな凄い物をこんな低価格で手に入れられるのであれば、
本当に悩む必要なんか無い。
A5056材を特殊技術で加工した筐体に、
吉田さんの考えに考えた回路と設定が詰まったこの一台。
そりゃあ今まで聞いた事の無い音と感動を与えてくれますよね。
だって、この世に存在していなかった物ですから。
是非試してみて下さい。
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